不眠症のセラピー

明暗に対する刺激に同調する体内時計(サーカディアンリズム)
生物は動物でも植物でも、体内時計と呼ばれる機能を備えていて、ヒトの体内時計は、約25時間周期であることが知られています。

この生物の周期的リズムを、サーカディアンリズムと呼びます。
一日は24時間ですから、ヒトの場合、地球の一日の周期よりも少し長いことになります。
ヒトは、毎朝、太陽の光りを浴び、自分の一日周期リズムを地球時間の24時間に調節しているのです。
この現象を「同調」と呼びます。
初期のころ、体内時計の宇宙リズムとの同調に関与しているのは、間脳にある松果体だと考えられていましたが、
最近では、
松果体と網膜および視交叉上核(しこうさじょうかく)の3つが、明暗刺激に同調、体内時計調節を促す器官と考えられています。

光刺激を感覚するリアクションである、体内時計の同調は、ネズミなどのように敏感なものから人間のように鈍感なもの色々で、
動物の種類によって様々です。
近年では、遺伝子と分子レベルの研究分野が発展し、遺伝子解析による解明が行われていますが、
深い眠りの中でも、脳のある部分では活動が盛んであるというデータもあり、
今も人の睡眠については、謎のベールで包まれている事が多い分野です。

  

総睡眠時間、レム睡眠、ノンレム睡眠



レムとはRapid Eye Movement(急速眼球運動)の略で、まぶたの下で目がピクピク動いている状態ます。
このとき体は弛緩し休息状態で、脳は覚醒に近い状態です。
一方、ノンレム睡眠は脳の休息と言われ、脳波は
14のレベルに分けられます。
一番深い睡眠(通常レベル3〜4)は徐波睡眠と呼ばれ、ゆったりした脳波
δ(デルタ)波がみられます。


覚醒時   :ベータ波
 リラックス時:アルファ波
 睡眠第一段階:シータ波  うつらうつら、まどろみ状態
 睡眠第二段階:シグマ波  すやすや、浅い眠りの状態
 睡眠第三段階:デルタ波(シータ波が少し混じっている) ぐっすり熟睡状態
 睡眠第四段階:デルタ波(シータ波がほとんど消える)  ぐったり熟睡状態



ヒトは睡眠に入ると最初に深い睡眠(徐波睡眠)が現れ、90100分のサイクルでレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返します。
ノンレム睡眠は睡眠後期では次第に浅くなり、覚醒へ向かいます。
ノンレム睡眠の量は最初を
1とすると、次のノンレム睡眠は2分の1、4分の1となっていきます。


1日の総睡眠時間は新生児で1617時間、4 ケ月児で1415時間、1歳児で1213時間、小児期で1012時間、
青少年期で8.510.5時間と徐々に短縮します。
睡眠時間の短縮は昼間の睡眠の減少や睡眠の質にも関係し、夜間の睡眠量はあまり変わらないとも言えます。

青年期から中年期にかけて睡眠時間は78時間とほぼ安定しますが、その後は加齢とともに短縮する傾向にあります。
しかし、実際には睡眠時間はかなり個人差があり、季節によっても変動します。


ノンレム睡眠時に脳代謝量が低下,脳温も下がり休息します。
そして,入眠後の深い睡眠時に成長ホルモンが分泌されることから,能動的に組織の回復、
細胞の増殖や損傷した部分の修復を行っています。

そのノンレム睡眠対して,レム睡眠時には記憶や感情を整理し、その固定や消去をしています。
レム睡眠を取らない傾向がある場合、技能の習得が悪く,語学の習得が遅れるといわれています。

学習実験データでは、レム睡眠を中断しなかった場合,50%中断した場合,100%中断した場合を比べると、
中断程度に応じて記憶が悪くなり、レム睡眠をまったく取らせない状態(100%レム中断)では、記憶が半分程度以下になります。
従って、学習効果を上げるにはレム睡眠の確保が重要条件であるということになります。

生涯一番睡眠時間が長いのは、幼児期から学童期ですが、脳下垂体から成長ホルモン(ソマトロピン)が出て、骨格や筋肉が育ちます。
成人の場合、これが細胞の修復に大きな役割を果たしています。
熟睡眠中に性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)がある。
思春期のホルモンで、卵巣や精巣に働き、性ホルモンを分泌する。
生殖器の成長に関与し、女性は女性らしく、男性は男性らしく成長を果たすのに重要な役割です。

反対に眠りが浅くなった時に分泌量が増えるホルモンとして、(コルチゾール)があります。
物質代謝を促進しますが、心身にかかるストレスの強い時に分泌され、眠りの後半から増え、目覚める直前にピークになります。

日中のストレスを、プログラムしている脳からのストレス準備がなされている状態と言われています。

脳細胞の解毒アクションでもあるようですが、ストレスがかかった時に不眠になるのは、
コルチコトロピン(副腎皮質刺激ホルモン)が分泌され睡眠を抑制するので、起こる現状です。
このホルモンは分解すると、睡眠を促進する作用に変わる為、生体防衛反応がここにも生きている神秘がある。


他にウリジン、グルタメート、プロスタグランディンなどの分泌があります。
それぞれに増加減少を調整して、睡眠、覚醒のコントロールをしている。


ストレスは脳を刺激し、様々なホルモンを分泌し、生体を守ろうとします。
しかし、強度の毒性を持っていることも事実で、不眠には、ストレス・リドュース削減が、
必要です。
    Universal Therapyでは、心理療法による、
ストレス遮断セラピーで、生活面からの改善を行い、
クォリティのある睡眠を導いていきます。

下のメールフォームから、お問い合わせ下さい。




      


inserted by FC2 system